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腎臓内科

このような方は腎臓内科にご相談ください

1.尿検査でたんぱく尿や尿潜血を指摘された

【たんぱく尿】
尿の中にたんぱくがもれ出ている状態を指します。腎機能の低下や腎臓の病気を発見する大切なサインになります。主な要因は、急性や慢性の腎炎など腎臓特有の疾患と、糖尿病や膠原病、高血圧などの全身疾患があげられます。治療方法は原因により変わるため、きちんとした診断が必要となります。
【尿潜血】
尿に血液中の成分(赤血球)がもれ出ている状態(尿の色が赤くなくても、血尿の場合があります。)で、腎臓や尿管、膀胱、尿道といった尿路に異常が起こっている可能性があります。尿潜血は疲労などで一時的に生じることもありますが、腎疾患がある場合、進行して障害された機能を回復できないことも多いため、腎機能低下を防ぐためにも早期発見が重要です。

健康診断などでたんぱく尿や尿潜血を指摘されたら、原因を見極めるためにも腎臓内科の受診をお勧めします。

2.血液検査でクレアチニン値やeGFRの異常を指摘された

腎臓の働きの低下を判断する項目としてクレアチニンやeGFRがあります。

【クレアチニン】  筋肉に含まれるたんぱく質の老廃物で、血液中のクレアチニンは腎臓でろ過されて尿として排泄されますので、正常な状態では血液中のクレアチニンは一定量に保たれています。ところが腎臓の働きが低下すると、血液からクレアチニンを除去することができずに血液中のクレアチニン量は増えてしまいます。

【eGFR】  血液検査で現時点でどのくらいの腎機能が残っているかを示す値です。100点満点で60点以下だと腎機能の低下の疑いがあり、慢性腎臓病と定義し、精査が必要となります。慢性腎臓病の方は、成人の8人に1人と言われています。医学的には、GFRとは糸球体濾過量のことであり、Glomerular Filtration Rate の略です。

まず、どのように推移してきたか、低下してきた原因は何か、今のからだの状態などを評価します。そこから、これからどのように推移していくのかを推察します。そのうえで適切な治療を考えていきます。食事、嗜好、運動、仕事などを含めた生活習慣を考えさらに血液検査・尿検査・腹部エコーなどで総合的に判断し、お薬の必要性についても考えていきます。

3.腎臓病が疑われる症状が出てきた

  • むくみが出てきた
むくみの原因は、腎臓病だけでなく、心臓病や肝臓病、甲状腺疾患、薬剤性など多岐にわたります。
腎臓病に関する知識だけでなく、総合内科的な幅広い知識が必要になります。

  • 尿が泡立つ
尿が泡立つ原因としては、脱水で尿が濃くなっている場合、(したがって、起床時に起こりやすい)や、尿の勢いが強くて泡立っているだけ、ということが大部分ですが、たんぱく尿や糖尿病のため、泡立つことがあります。尿検査ですぐに異常がどうかわかりますので、お気軽に受診ください。

  • 見た目でわかる血尿(肉眼的血尿)が出た
尿路感染症や、糸球体腎炎など、内科的疾患の場合もありますが、尿管結石や泌尿器系のガンの可能性もあります。泌尿器科受診が適切な場合は、紹介いたします。

4.人間ドックや健診の腹部超音波検査などで腎嚢胞を指摘された

腎臓に液体が貯留した袋状のものができる病気を腎嚢胞(腎嚢胞)と言います。健診や人間ドックのエコーやCT検査で偶然発見されることが多いです。原因はよくわかっていませんが、年齢とともに多くの人に発生します。治療は不要で、年に1~2回、エコーで経過観察する程度で構いません。
だだし、両側の腎臓に5個以上の嚢胞が認められる場合、常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)といわれる、遺伝性の疾患の可能性もあります。
この疾患の場合、腎不全が進行する可能性もあります。早めに治療を始めれば、進行を遅らせるお薬もありますので、気になる方は早めの受診をお勧めします。

5.かかりつけの医師から腎臓専門医への受診が必要と言われた

慢性腎臓病(CKD)が進行すると、腎臓専門医による治療が必要になります。かかりつけ医から腎臓専門医・専門医療機関への患者さまの紹介は、以下のような基準で行われます。糖尿病に関連する慢性腎臓病(糖尿病関連腎臓病)ではアルブミン尿と腎機能、それ以外の慢性腎臓病では蛋白尿と腎機能で評価します。

6.そろそろ、透析が必要と言われた

たいへん心配のことと思います。
本当に透析が必要なのか?そもそも、透析とはどういったことをするのか?お金のことが心配など、様々な疑問が頭をかけめぐることと思います。
当院では、できる限り、透析になるのを遅らせるよう医師、看護師、栄養士がサポートさせていただきます。腎機能低下が進行した末期腎不全の方の治療も経験豊富です。
いよいよ透析が必要となった場合も患者さんの意向もくみ取りつつ、スムーズに透析治療に移行できるようにいたします。
腎臓の働きがとうとう10%以下にまで低下すると、自分の腎臓では自分のからだを浄化しきれなくなり、老廃物が蓄積して倦怠感、食欲低下、悪心、嘔吐、頭痛などの尿毒症状が出現したり、体液のバランスがとれなくなり、心不全や肺水腫を起こし、息切れや呼吸苦が出現しやすくなります。放っておけば命にかかわってしまいます。命をつないでいくために、代わりに透析療法で血液を浄化する必要がでてきます。透析を開始すると倦怠感、食欲低下、呼吸苦などの症状が改善されることが多いです。

腎代替療法

腎臓の働きが低下し、おしっこから老廃物や水分がうまく排泄できななくなるため、尿毒症による症状や水分過多によるむくみや心不全などの症状が出現する危険性が高まります。そのため、腎臓の代わりに老廃物や余分な水分を除去し、不足している物質を補う腎代替療法が必要となります。
自分の生活環境、ライフスタイルに最も適した治療法を選択することにより、より快適な生活を送っていただきたいと思います。

腎臓病教室

当院では、患者さまとご家族、地域の方に向けて、定期的に腎臓病教室を開催しています。医師、看護師、管理栄養士、薬剤師が講師となって、患者さまの日々の生活に生かせるよう、食事のとり方・薬の正しい飲み方・日常生活の注意点などをご説明します。また、腎臓の役割からその疾患、透析などの代替療法の実際など、様々な切り口から分かりやすくお伝えしています。
病気を正しく理解し、生活を改善することで、腎臓病の悪化や進行を予防しましょう。

【お知らせ】
令和6年度の腎臓病教室は終了しました。令和7年度も予定しております。
参加無料ですのでどなたでもご参加ください。予約は不要です。
ご希望の方は血圧測定、検尿、血糖測定をします。
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